当たり前のようにある沖縄米軍基地。
昔から、そこはフェンスで区切られ、入っては行けない場所であると教えられた。
そのフェンスの上部には有刺鉄線がある。有刺鉄線とは、文字通り刺をある鉄線である。何のためにあるのかというと、もちろん防犯のため、侵入防止のためである。
ところで、皆さんはこの有刺鉄線に「返し」がついていることはご存知だろうか。
私は20年以上沖縄に住んでいるが、ついこの間まで気づかなかった。ドライブ中、信号待ちをしており、目の前は米軍基地。視界に入るフェンスには有刺鉄線があり、そこには外向きの「返し」がついていたのだ。
「返し」がついていることよりも、その向きが基地の外へ向けられていることに驚いた。
しかし、よく考えると当たり前だ。基地なのだから。基地の外からの侵入を防ぐ必要があるのだから。基地とはそういうものなのだから。
そして私は考えた。「返し」があることによって、日本人が起こす米軍基地内での犯罪の防止になっているのだろうか?もし「返し」の向きが逆なら、在日米軍関係の犯罪は減るのだろうか?
そんなことはない。
「返し」なんて無意味である。
近頃、北朝鮮の挑発行動が多く取り上げられている。ミサイルが飛んできたら、フェンスの「返し」なんて本当に無意味である。
そう、フェンスの「返し」について気づいたところで、無意味なのである。
意味のあることを考えよう。